ふきんとうだより

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藤井聡太さんが「名人をこす」日 来期A級順位戦の予想

最年少記録を塗り替えてきた藤井聡太さん

藤井聡太さんが将棋のプロ棋士になったのが、2016年。当時、14歳2ヶ月で史上最年少でのプロ入り

その後、29連勝を始め、数々の最年少記録を塗り替えてきました。

2022/3現在、竜王を始め5つの棋戦でタイトルを保持しています。

将棋界には、8つのタイトルがあり賞金額では竜王が最も高く、序列としては竜王・名人が同格ということになっています。

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順位戦というシステム

さて、その竜王と同列となっている名人位。賞金は竜王より少なくても、歴史的な意味では今でも最も重要視されていると言っていいでしょう。名人という世襲の称号は1612年からあり、現代のような実力制のタイトルになったのも1937年と最も古いからです。そして、藤井聡太さんが8歳のときに立てた目標が何と「名人をこす」だったんですね。

名人位は古いだけではなく、順位戦というプロ棋士の根幹をなすシステムによって運営されています。プロ棋士になるとまずC2という一番低いクラスに入ります。(一部例外あり) そしてそのクラスに属している棋士同士で対局します。成績が上位になると、その上のC1に上がります。対戦成績によってすべての棋士に順位が付けられます。一番上のクラスがA級と呼ばれ、10名からなります。この10名で総当たり戦を行い、最も成績のよい棋士が名人に挑戦できるという仕組みです。

藤井聡太さんは今期B1で最もよい成績だったため、来期からA級になります。ようやく、名人に挑戦できるクラスに到達したわけです。順位戦のクラスはC2,C1,B2,B1,Aと5つありますので、最短でも5年間好成績を上げないと、名人に挑戦できません。藤井さんですら、一度C1で足踏みしましたので、来期が6期目の順位戦になります。

来期A級成績を大胆に予想

ここまで、順位戦にまつわる話が長くなりましたが、来期のA級で藤井聡太さんが名人挑戦者となる可能性はどのくらいあるでしょうか。これまでの対戦成績から予想してみましょう。

 

今期の名人戦は渡辺名人と斎藤慎太郎八段で争われるため、そのどちらかがA級の1位となります。

 

                   藤井聡太の勝-負

渡辺明名人

12-2   〇

斎藤慎太郎八段

 4-3   △

糸谷哲郎八段

 5-0   〇

佐藤天彦九段

 3-0   〇

豊島将之九段

13-10  △

広瀬章人八段

 5-1   〇

永瀬拓矢王座

 7-3   〇

佐藤康光九段

 1-0    ?

菅井竜也八段

 5-2    〇

稲葉陽八段

 4-2   △

〇 対戦成績から見て勝つ可能性が高い

△ 比較的対戦成績が均衡している

? 対局数が少なく不明

 

まあ、あくまでこれまでの対局からの予想ですが、〇を勝ち、△を0.5敗と考えると、9人に対して1敗か2敗しかしないと予想されます。個人的には、対局数が少ない、佐藤康光九段と斎藤慎太郎八段との対局がかぎをにぎると思います。

 

ここまで、数々の最年少記録を塗り替えてきた藤井聡太さん。

ずばり、8勝1敗名人挑戦者になると予想しておきます。

そして、名人戦では「名人をこす」という夢を実現して、最年少名人になることでしょう。

 

現在、名人最年少記録は谷川浩司永世名人のもつ21歳2ヶ月。藤井さんが来期名人になると20歳11ヶ月の最年少名人となります。