ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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藤井聡太五冠、プレーオフを制し名人戦へ

2023/3/8 将棋界に新たな歴史が刻まれ始めました。藤井聡太五冠(20)が、渡辺明名人(38)=棋王=への挑戦者を決めるプレーオフ広瀬章人八段(36)を125手で下し、史上最年少名人を目指す挑戦者になったのです。最年少挑戦者は「ひふみん」こと加藤一二三元名人の20歳3ヶ月。この記録は今回の藤井聡太五冠(20歳7ヶ月)も破れませんでした。
 

藤井聡太五冠 vs 広瀬章人八段

 
今期のA級順位戦は、途中で藤井聡太五冠が単独トップになり、そのまま名人挑戦者になるかと思われましたが、8回戦で永瀬拓矢王座に敗れました。結局2敗で広瀬章人八段と並んだため、プレーオフになりました。
 

先手・藤井聡太五冠、角換わり腰掛け銀の熱戦を制す

 
振り駒で先手となった藤井五冠、得意の角換わり腰掛け銀となりました。中盤で、藤井五冠は棒金での攻め。対する広瀬章人八段が90分の大長考。ここで評価値が揺れて、少し藤井聡太五冠に戻りました。52:48
藤井五冠は終盤、持ち時間がかなり少なくなってからも最善手を続けて、優勢に。91:9広瀬八段の憮然とした表情から形勢の悪さを感じている模様でした。123手目に先手が13手で後手玉を詰める局面となりました。125手で広瀬章人八段が投了。
ついに、藤井聡太五冠が20歳で名人挑戦者になりました。
 

新たな時代が鮮明になった

 
いよいよ、藤井聡太五冠が名人戦に登場。名人位を奪取すれば、谷川浩司九段の持つ21歳2ヶ月という最年少名人記録を更新することになります。当サイトが再三述べているように、藤井聡太五冠は時代を画す棋士。すでに藤井時代は始まっていますが、この名人戦でそれがより鮮明になることでしょう。名人戦七番勝負の第1局は4月5、6日、東京都文京区のホテル椿山荘東京で行われます。
 

両対局者のコメント

藤井五冠 「☖2五角の筋は見落としていました。☖5八角成に対する受けも良くなかったです。☗2五桂あたりで行けると思いました。攻め合いで距離感がつかめませんでした。名人戦は、まだ意識していません。持ち時間が9時間で一番長いので、その中で良い手を指したいです。最年少名人については、谷川浩司名人の記録に挑戦できるのは光栄なことなので、精一杯指します。(6歳で名人になりたいと書いたことについて)将棋を始めたのが5歳の頃なので、6歳でというのは、ずいぶん大きく出たなと思いますけど(笑)結果的に、名人戦という舞台に立てたことは当時の自分に教えてあげたいなと思います」
終局直後のコメントと会見でのコメントを要約したものです。
 
広瀬八段 「公式戦で指したことのある形だったのですが、難しいと思っていました。準備が甘かったと思います。ちょっとずつ足りないと感じていましたが、そのまま行ってしまいました。チャンスの少ない将棋でした。」
 
奨励会員アユムさんの解説によると、広瀬章人八段が優勢になる順もあった模様。
 
 
さあ、渡辺明名人の心境はいかに。現在、藤井聡太五冠と渡辺明名人の対戦成績は、藤井聡太五冠の15勝3敗。