第81期名人戦が開幕しました。4期連続の防衛を目指す渡辺明名人(38)に、藤井聡太六冠(20)が挑戦します。藤井六冠は、今期名人位を獲得すれば、史上最年少の名人位獲得となります。第1局は4月5日と6日に東京のホテル椿山荘で行われました。
第一局を前にした両者
前夜祭では両者が決意表明を行いました。
渡辺明名人
「第81期は将棋の盤面のマス目と同じ数字で、将棋界にとって大きな意味がある。ベストを尽くし頑張っていきたい」 ここまで3勝16敗と大きく負け越している渡辺名人ですが、名人戦は、ここまで三期連続して守ってきたタイトル。とにかく死守したいことでしょう。
藤井聡太六冠
「名人は子供の頃からの憧れで、その舞台に立てるのは楽しみ。注目される対局となり、期待に応えられるよう頑張りたい」と語りました。『名人をこす』が少年時代からの夢。それはもう「時効」にしてください、と挑戦者に決まった時言っておられましたが、時効どころか実現に向かって、この名人戦を戦うことになり、名実ともに『名人を超える』かもしれません。
「名人戦の舞台に立てることはとても楽しみ」藤井六冠が意気込み 名人戦前夜祭
— テレ朝news (@tv_asahi_news) April 4, 2023
第一局の内容
一日目は重厚な序盤戦となり、渡辺名人が封じ手として7九玉を指して終了。形勢は互角です。
二日目は藤井聡太竜王が端攻めを見せ、渡辺名人の玉に迫っていきます。
徐々に評価値を上げていく藤井六冠ですが、終盤渡辺名人が受けの妙手7七銀を
指さなかったことで、一気に寄せに入りました。
結局、藤井聡太六冠が124手で勝利しました。
二日目は藤井聡太竜王が端攻めを見せ、渡辺名人の玉に迫っていきます。
徐々に評価値を上げていく藤井六冠ですが、終盤渡辺名人が受けの妙手7七銀を
指さなかったことで、一気に寄せに入りました。
結局、藤井聡太六冠が124手で勝利しました。
終局後
終局後の両者はこんな風に語りました。
藤井聡太六冠
「自信のない局面が多かったです。渡辺名人は強いので、一手でもミスをするとすぐに崩れると思っていました。最後は渡辺名人が指せなかった手があったと聞いて驚きました。名人は子供の頃からの憧れなので、一勝でもできてうれしい」と語りました。まず一勝できてうれしいでしょうが、ここで油断しないのが、藤井聡太六冠の強さ。第二局も厳しい将棋を指すでしょう。
渡辺明名人
「一手遅れている感じがずっとありました。6五歩の前あたりでなんか、もうちょっと(よい手がなかったか)という感触でした。1五角と出られたところで、そこはいろいろ考えていたんだけど、けっこう足りない変化が多いかなと。次戦は少し先なので気を取り直して向かっていきたいです」と述べました。今回の敗戦で3勝17敗となってしまいました。ぜひ巻き返してほしいものです。