ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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藤井聡太竜王 対 伊藤匠七段 竜王戦第二局 藤井曲線現る

藤井聡太竜王 対 伊藤匠七段 藤井聡太竜王2連勝

第一局は藤井聡太竜王が先勝。その後、王座も獲得し八冠になったばかりの藤井聡太竜王。一方、このままズルズルと負けるわけにはいかない伊藤匠七段。両者のここまでの対戦成績は、藤井聡太八冠の3-0です。プロ入り後まだ藤井聡太竜王から勝ち星がありませんので、この辺で一つは入れておきたいという所でしょう。一日目から激しい戦いになりましたが、中盤以降、藤井曲線となり、藤井聡太竜王の2連勝です。

一日目

本局は、藤井聡太竜王が先手。初手は予想通り、お茶でした。そして戦型は角換わり腰掛け銀に。この形で先手番になるとほぼ負けなしと言ってよい藤井聡太竜王ですが、伊藤匠七段もそれは十分承知のうえで受けて立つという選択。共に譲りません。菅井竜也八段以外でも、だれか振り飛車やらないかなあと期待しているのですが、いないですねえ。まあ、プロ棋士としての意地があるのでしょう。考え方としては、分かるのですが、角換わりの第一人者で、圧倒的な勝率を誇る「若き帝王」に向かって角換わりの後手というのは、どうなんでしょうね。慣れない振り飛車で負けるよりはいいと言うことなのでしょうか。藤井聡太竜王の対振り飛車に関しては、以前の記事をご覧ください。
 

昼食

 

中倉宏美女流二段の話が面白過ぎる

今回のABEMAの聞き手は中倉宏美女流二段。最初、音声だけ聴いておりましたら、何かやたら経験があって、男性棋士にもはっきり言う女流だなあと思っていたのですが、お名前を聴いてびっくり、おお、あの中倉宏美女流二段ではないですか。そりゃ伊藤真吾六段に物おじしないわけだ。
 
 
中倉宏美女流二段、伊藤匠七段の師匠・宮田利男のことを話してましたが、弟子の伊藤匠七段に「4-0では勝たないでくれ、第五局が地元開催だから」とか「竜王になったら、賞金の半分を持って来なさいと伊藤匠七段に言ったら、承諾された」なんて話を、歯切れよく話すので、面白すぎます。
 

一日目ですでに中盤の攻め合い

封じ手の時点での評価値は、藤井54:46伊藤。ほぼ互角と言っていいでしょうが、解説陣の話を聴いていると、若干藤井聡太竜王が指しやすい感じです。局面は、すでに中盤の攻め合いで、激しい戦いになっています。
 

二日目 

午前

封じ手は大方の予想通り、☖3七歩成。その後少しずつ評価値は藤井聡太竜王に振れていきました。7筋の歩のたたき合いでは、藤井61:39伊藤。
 

昼食

☖92手目で伊藤匠七段が大長考。うまい手が見つからない模様。残り2分となった時に☖7九飛。☖100手目で藤井79:21伊藤まで開きました。その後、伊藤匠七段が勝負手で迫りましたが、藤井竜王が適切な受けでかわしました。結局、107手で伊藤匠七段が投了。藤井竜王の2連勝となりました。
 

終局後のコメント(要約)

藤井聡太竜王

八冠防衛は意識せず、今まで通り集中して指せたかなと思います。第三局との間にも対局があるので、しっかり良い状態で臨めるよう調整したいです。(10/21にJT杯で、永瀬拓矢九段と対局予定)

伊藤匠七段

長考しましたが、なかなか良い順が見つけられませんでした。中盤で苦しくしてしまう展開が続いているので、修正して第3局に臨みたいと思います。

 

ふきんとうのコメント

ここまで、伊藤匠七段が中盤以降なかなか見せ場を作れない展開が続いているのが、気になります。気分を変えて、飛車を振ってみたらなんて、素人は思いますけど、なかなか難しいでしょうね。中原誠十六世名人がめったにしない振り飛車を連採して、当時の大山康晴名人から名人位を奪取したことを思い出します。
 

第三局

第三局は10月25、26日、北九州市の旧安川邸で行われます。伊藤匠七段が持ち味を出して、熱戦となることを期待します!