藤井聡太竜王名人 「若き帝王」異次元の強さ
現在、将棋のタイトル戦18連勝している藤井聡太竜王名人。いまや異次元の強さと言っていいでしょう。彼はなぜそこまで強いのでしょうか?そして、他のトップ棋士たちにはどんな対策が考えられるでしょうか?この記事では、藤井聡太竜王名人の強さの秘密と対抗策を探っていきます。
将棋の藤井時代: 歴代の名人たちとの違い
私は藤井聡太竜王名人の対局はだいたい棋譜を含めて見ていますが、どちらが勝つかに注目すると言うよりも時代の流れを追っているような感じです。将棋界は今、藤井時代が始まって確立された時期です。私が体感的に知っているのは、大山康晴→中原誠→羽生善治→藤井聡太という流れです。藤井聡太竜王名人が歴代の名人たちと違うのは、明らかに中盤から終盤の精度が高いことです。これはAIの活用が大きく関係しています。
AIの活用: 角換わり先手番の圧倒的な強さ
藤井聡太竜王名人はAIを使って将棋を研究しています。かなり高性能のコンピューターを使っておられるようです。特に、角換わり先手番では、ほとんど負けないほど強いです。これは、定跡が確立されている部分なら、ほとんどの棋士は間違えませんが、藤井聡太竜王名人は、それよりもはるか先の変化までもマスターしているからでしょう。AIを使えば、数十手先まで正確に読むことができます。そして、あらゆる選択肢をしらみつぶしに調べていくことも可能です。しかも、藤井竜王名人は未知の局面になってからでも、あまり間違えません。
中盤から終盤の精度: 詰むや詰まざるやの判断力
藤井聡太竜王名人は中盤から終盤にかけても非常に正確です。特に、詰むや詰まざるやの部分では、だれよりも早くて正確です。これもAIの影響だと思いますが、藤井竜王名人は少年時代から詰将棋はトップ棋士よりも得意でしたから、AIの活用よりも天賦の才能が大きいように思います。実践でも詰め筋を逃すことはほとんどありません。
藤井竜王名人に勝つには: 戦型を避ける作戦と中盤・終盤での攻め時
これらの作戦は口で言うのは簡単ですが、実戦ではかなり難しいことです。伊藤匠七段のように相掛かりを得意とする棋士は、心理的にも飛車を振るというのは、素人が考えるよりもハードルが高そうです。でも少なくとも試みてみる価値はあると思います。
菅井竜也八段の挑戦: 振り飛車で中盤で隙を狙う
私は常々菅井竜也八段に注目しています。彼はほぼ振り飛車しか指しません。藤井聡太竜王名人も角換わり・相掛かりほどAIでの解析はしていないでしょう。だから、中盤で隙が生じる可能性があるでしょう。菅井竜也八段は振り飛車のエキスパートです。彼ならば、藤井聡太竜王名人に対しても攻めの手を見つけられるかもしれません。菅井竜也八段に影響されて、豊島将之九段や佐藤天彦九段が振り飛車を最近試みているのも注目です。菅井竜也八段が振り飛車で藤井竜王名人に勝ったことを記した過去記事はこちら