初めてふきのとうの存在を知ったのは中学2年の時でした。
同じクラスの気の合う友だちが、当時少しずつ世間の注目を集めるようになったフォークソングのレコードを持っていて、
僕に聴いてみないかと貸してくれたのがきっかけでした。
その友だちは河野努君*と言って、野球部員でありながら、勉強もがんばり、フォークソングも聴くという愉快な子でした。
河野君がよく聴いていたのは南こうせつ、松山千春そしてふきのとうだったのですが、なぜか最初に貸してくれたのが、ふきのとうの「思い出通り雨」というアルバムだったのです。
当時はLPレコードだった
それまではテレビで流れる歌謡曲しかほとんど知らなかったのですが、中学1年の時にビートルズを知り、ロック少年になりつつあった僕のもとにやってきた「ふきのとう」。
ビートルズのようなロック、ポップスにはないさわやかな風が僕の心の中を洗い流していきました。
しばらくはビートルズとふきのとうという全く異なるジャンルの音楽を聴きながら中学3年になるのですが、少しずつふきのとうとその周辺のフォークソングが優勢になってきます。あくまで僕の中での話ですが。
*名前は少し変えてあります。