ふきんとうだより

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時代を作って来た棋士たちの名人への道のり

いよいよ藤井聡太がA級で戦う

藤井聡太竜王は6/22にA級順位戦佐藤康光九段と対局することになっています。
10人総当たりのリーグ戦で、最も勝ち星が多い棋士が名人挑戦者となります。
大方の将棋ファンの注目は、藤井聡太竜王が今期名人になるかどうかでしょう。
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藤井聡太さんが「名人をこす」日 来期A級順位戦の予想 - ふきんとうだより

すでに五冠で藤井時代になりつつあります。
そこで今回は、これまで時代を作って来た棋士たちの歩みを少し見てみましょう。

 

 

時代を作って来た棋士たちとは

時代を作って来た棋士たちとはだれでしょうか。これは、なかなか難しい命題です。
だれを推すのかは人それぞれだし、数字に表われない評価だってあるからです。
ただ、ある程度の期間将棋界の頂点で光り輝いた棋士たちということになると、絞られてきます。

大山康晴中原誠羽生善治・・・永世名人であるだけでなく、ほとんどのタイトルを独占した期間があるという意味でこの3人を外すことは出来ないでしょう。

 

彼らはいかにして名人になったか

将棋界に限らず勝負の世界では、一時代を築く名人は早い段階でトップに立つ印象があります。大器晩成の名人もいないわけではないのですが、時代を画すレベルとなると猛スピードで頂点に達します。
つまり、衆目のとおりにすーっと挑戦者そして名人になってしまうのです。

大山康晴 

25歳で名人に B級1位にして名人挑戦 2-4で塚田名人に敗れる 3度目の挑戦で名人に

中原誠 

24歳で名人に A級1年目は4-4で挑戦ならず 2年目は8-0で挑戦者に 4-3 で大山名人から奪取 

羽生善治 

23歳で名人に A級1年目に7-2(プレーオフ谷川浩司に勝ち)挑戦者に 4-2で米長名人から奪取

改めて記録を振り返ると、A級1年目で挑戦者となり、順調に名人になったのは、この3名の中では羽生善治のみです。
ちなみに、A級1年目で挑戦者となった棋士は、これまで9人います。
そのうちの一人が最年少(21歳2ヶ月)で名人となった谷川浩司です。
この4人は早い段階で、いずれ名人になると期待されていました。そして、その期待に応えて名人位についています。そして、その後大山は名人18期、中原15期、羽生9期、谷川5期獲得して永世名人となっています。

 

ここに藤井聡太が加わるのか

周囲が名人になるだろうと期待していると言う意味で、藤井聡太は明らかに時代を画した棋士の系譜に連なっていると言えます。そして、いくつかの点で先輩たちを凌駕しています。まず、今期挑戦者になり、かつ名人を奪取した場合、最年少名人となるということ。ここまで、藤井聡太はタイトルをすでに8期獲得していますが、まだ一度もタイトル戦で負けていないということ。そして、戦法も一貫して居飛車で、相手が研究してくるにもかかわらず、8割以上の勝率であることなどです。もちろん、A級1年目で挑戦者になるかどうかは、やってみないとわかりませんが、かなり可能性は高いでしょう。そして、大山、中原の例からもわかるように、A級一年目で名人位奪取せずとも、その後確実に時代をリードしていくことでしょう。

 

その後、私の予想通り、藤井聡太竜王はA級1年目で名人挑戦者となり、渡辺明名人から名人位を奪取。最年少名人となりました。

 

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