ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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藤井聡太竜王、中原誠十六世名人の最高勝率記録に迫る!史上最強の棋士として記録更新できるか

中原誠十六世名人の最高勝率記録は?

1967年に中原誠五段(当時)が記録した.855 (47-8)がこれまでの最高勝率記録
この記録は、今まで破られていません。逆に言えば、ほとんどの記録は、藤井聡太竜王名人が、塗り替えてきたということ。将棋界では、年間の勝率(30局以上)も記録として保存されています。年度が4/1から3/31までとなっているので、現時点(11/20現在)の記録は、暫定的なものです。
中原誠十六世名人が持つ年間最高勝率は、達成するのが難しく、これまで55年間破る棋士はいませんでした。あのレジェンド・羽生善治九段でさえも破れませんでした。
しかし、何と!! 今年度は、藤井聡太竜王名人が、塗り替えそうな勢いなのです。
 
 

藤井聡太竜王名人の現在の勝率は?

現時点(11/20)の藤井聡太竜王名人の勝率は .857 (30-5)で、中原誠十六世名人の記録を上回っています。3/31にならないと確定しませんが、タイトル戦が続き、調子のいい挑戦者との対局が続く中での、.857は驚異的。異次元の強さと言っていいでしょう。

単純には比較できない なぜ?

中原誠十六世名人が最高勝率を記録したのは、前述のとおり五段の時、まだタイトルホルダーではありませんでした。棋聖戦の挑戦者となり、山田道美棋聖(当時)に1-4で敗れました。それ以外は、一般棋戦です。だからといって、この記録が価値あることには変わりはないのですが、今年の藤井聡太竜王名人は、ほとんどタイトル戦ばかりという修羅場のなかでの勝率ですので、単純には比較できません。

藤井竜王が記録更新するためのカギは?

こちらのサイトに今後の対局予定がまとめられています。

【最新】今後の対局予定 | 藤井聡太対局まとめ

やはり、カギを握るのは、王将戦(7番)と棋王戦(5番)になりそうです。それ以外に一般棋戦が3局。王将と棋王どちらも防衛し、一般棋戦もすべて勝つと想定した場合でも、藤井聡太竜王名人が、中原誠十六世名人の記録を上回るには、1敗しかできません。その場合40-6で.870となります。40-7ですと、.851です。こう考えると、なかなか厳しいのですが、藤井聡太竜王名人なら、やってしまうかもしれません。やはり、カギは王将戦挑戦者となった菅井竜也八段ということになりそうです。

中原誠から見る藤井聡太竜王名人の強さ

中原誠十六世名人が現役を引退したのは2009年。当然、藤井聡太竜王名人と対戦したことはありません。しかし、一時代を築いた棋士として、今最強の藤井聡太竜王名人の将棋をどう見ているのでしょうか。
 
 
この記事によりますと、「タイトル戦初挑戦から全て勝っているというのがすごい」と藤井聡太竜王名人が、タイトル戦ですべて奪取か防衛であることが、他に例を見ない快挙だと評価しています。
次に、将棋の内容面では、「終盤の強さが他の棋士、今までの歴史上の棋士よりもずばぬけて強い」と終盤の強さを認めています。また「斬新で、予想を超える手が出る」と藤井将棋の独創性、新鮮さを高く評価しています。
さらに、藤井が「AIの研究に頼りすぎることなく、レベルの高い対局の中で強さを磨いてきた」と、AI依存ではないことが藤井聡太の強さの秘密だという分析です。
最後に、藤井の可能性の高さと将来への期待を表明しつつ、「ライバルが見当たらない」現状を見て、他の棋士の奮起を促しています。
「全冠保持者で強豪としか戦わない藤井さんが塗り替えたら、とてつもないこと」と述べていますので、藤井聡太竜王名人の方が中原誠十六世名人よりも厳しい条件の下での高勝率であることを認めています。同時に「更新してほしい気持ち、残ってほしい気持ち、半々ですね」と正直な気持ちも明らかにしています。

中原誠から見る藤井聡太羽生善治との共通点と相違点 

https://number.bunshun.jp/articles/-/857697?page=3 

藤井と羽生の共通点

 二人とも「早くから序盤から終盤まで全部整っている」のは「稀有な共通点と言っていい」と述べています。若くして序盤・中盤・終盤と隙のない将棋になっているということです。

藤井と羽生の相違点

藤井聡太竜王名人の精神面での隙のなさは「羽生さん以上かもしれません」その根拠として「羽生ニラミ」のような将棋の内容以外での指摘が藤井聡太竜王名人にはないことも強調しています。「初手お茶」のような話題はあるものの、将棋に対するブレがほとんど見られないということでしよう。藤井の指し手の斬新さ、予想外の展開による「ワクワク」する部分も高く評価しているようです。