ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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佐藤天彦九段 「絶望した僕が見いだしたものは『藤井猛全局集』だった」

盤外でどうしようもないことに直面して絶望した

これは、前期のA級順位戦永瀬拓矢戦をマスク不使用の理由で反則負けとなったことを指しているようです。不服申し立てまでしたけれど、結局裁定は覆らなかった。確かに、A級に限らず「順位戦」というのは将棋の棋士にとって、最も重要な対局。序列と収入を決定する訳だから当然のことなのですが、A級は名人挑戦者を決めるためのリーグ戦ということで、その最高峰に位置する集団と言えます。そこで、マスク不使用を理由に反則負けになってしまった。「絶望」するのも致し方ないでしょう。
反則負けについての過去の記事はこちら

藤井猛の「人間らしい」指し回し

「貴族」と称される佐藤天彦九段。絶望したものの、将棋をやめるわけにはいきません。そこで、天彦九段が手にしたのは『藤井猛九段全局集』。藤井聡太ではなく、藤井猛であったのは、数年前から、時折振り飛車を指していた天彦九段としては、必然手だったのでしょう。そこで、天彦九段が得たものは「人間らしい」指し回しでした。AI研究の最前線を行くような戦型にはない、人間らしい棋譜は、絶望した天彦九段にとって、まさに救いの手となりました。「ほとんど準備もせずに、振り飛車を指すようになっていた」のです。
 

そこからの快進撃

そこから新生・振り飛車党の天彦九段の快進撃が始まります。
 

つづく