ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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藤井聡太棋聖 対 佐々木大地七段 第94期棋聖戦 第一局はベトナムで

藤井聡太棋聖佐々木大地七段ともに初めての海外対局・ベトナム 6/5(月) 

ベトナムは日本とは2時間の時差があります。現地9時の開始ですが、日本時間は11時からとなりました。対局場はホテル・ダナン三日月。

棋聖戦5番勝負第一局の流れ

角換わりの出だし 
佐々木大地七段が藤井聡太棋聖の得意芸である角換わりを後手で受けて立ったということは、かなりの準備をしてきていると思われます。序盤は双方ほとんど持ち時間を使わず指し手が進んでいきました。名人戦では角換わりが採用されませんでしたし、先手が有利なのではないかという見方も強いため、佐々木大地七段がどんな作戦を取るのかが焦点になります。しかも、両者の対戦成績はここまで2勝2敗の五分。師匠の深浦九段は佐々木大地七段が角換わりに挑むとは予想していなかった模様。30手目で先後同型となりました。そして相腰掛け銀と進みます。
仕掛け~昼食休憩
仕掛け☗4五桂から藤井棋聖が角を切ってと金を作りました。少し棋聖が指しやすい形勢で昼食休憩に。評価値は藤井64:36佐々木。解説の深浦九段が角換わりの実戦例と対局者を覚えているのには驚きました。☖3五歩☗同歩、このあたりまだ研究範囲だろうとのこと。
昼食はベトナム料理
午後~終局
5筋の攻防で形勢が混とんとしてきました。しかし、佐々木七段が攻めあぐねている間に、藤井棋聖が再びリードを奪います。その後も長い終盤になりましたが、113手で藤井棋聖が勝ちました。
 

終局後のコメント

藤井聡太棋聖 
先手なら角換わりにしようと思っていました。(序盤は)前例のある形なので速めに指しました。☗5二と(25)は粘りに行った手順。成算はありませんでした。☗8二飛あたりで行けると感じました。双方玉が不安定で距離感が計れませんでした。今後もよく準備して臨めればと思います。(海外対局について)素晴らしい環境を用意していただきました。普段以上に集中できました。
佐々木大地七段
手さぐりに進めていました。飛車が狭くて、玉が不安定で忙しかったです。(時間の配分は)互角を保つのが難しくて、時間を使ってしまいました。終盤チャンスがあったのに、悪手を指したような気がします。(全体を通して)急所が見えていなかったので、力不足を感じました。新鮮な気持ちで戦えましたが、慎重になり過ぎ、大舞台の難しさを感じました。気持ちを切り替えて万全の状態で臨みます。海外対局が出来たのはうれしいし、皆さんのおかげで対局に集中できました。
 

ふきんとうのコメント

藤井聡太棋聖が徐々にリードを広げたのですが、終盤で互角に戻る場面がありました。残念ながら、佐々木大地七段は残り時間が少なく、そこで逆転することは出来ませんでしたが、不思議な終盤力を持っているようです。藤井聡太棋聖もかなり苦しめられたのではないでしょうか。第二局は佐々木大地七段が先手になります。さらなる好局を期待しましょう。第2局は6/23(金)兵庫県ホテルニューアワジ」にて行われます。