ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

MENU

藤井聡太王位対佐々木大地七段 王位戦第一局 藤井王位 防衛・八冠に向けて先勝

藤井聡太王位対佐々木大地七段 王位戦第一局は横歩取り

棋聖戦五番勝負と並行して進んでいく王位戦七番勝負も開幕しました。どちらも
藤井聡太七冠対佐々木大地七段という組み合わせ。八冠を目指す藤井七冠としては、着実に勝ちを目指していきます。棋聖戦は、ここまで藤井棋聖が2勝1敗とし、防衛まであと1勝です。こちら王位戦第一局は豊田市能楽堂で7/7,8に行われました。
振り駒の結果、先手・藤井聡太王位となりました。藤井王位は、後手・佐々木七段が横歩を取らせる作戦を取ったため、注文に応じて、横歩を取ってから角交換に進みます。
 

序盤・中盤と難しい将棋がゆったりと進む

佐々木大地七段の取った作戦は、難解であまり多く指されていません。本局も序盤で前例のない形になりました。いずれにしても、この二人では相居飛車に以外にもならない感じです。
 

1日目昼食

 
藤井王位は3筋の歩を上げ、佐々木七段は2筋に歩を打って先手の飛車を抑えます。
 

2日目

難解な中盤が続きますが、角が中央で睨み合っている中、藤井王位は飛車を下段に引き、地下鉄を目指します。2筋のやり取りは、佐々木七段の方がやや指しやすいと見られます。終局後のコメントからも、藤井王位はこのあたりでは、自分がよくないと見ていたようです。
 
2日目昼食

 
徐々に後手の指しやすさが増していくなか、5筋の攻防で後手の佐々木七段に疑問手が出ます。結果として5筋を先手が掌握、攻めの拠点が出来ました。後手玉は銀冠に入玉しましたが、有効な攻めがありません。結局、先手は飛車を取ることに成功し、形勢が逆転しました。終局後、藤井王位も「飛車が取れて、少し難しくなった(形勢が混沌として来て、自分がよくなってきた)のかなと思いました」と語っていました。その後、藤井王位は佐々木七段の攻めを的確に受け、手厚く指したため、佐々木七段は97手で投了しました。まだ寄せの段階には入っていませんでしたが、佐々木大地七段としては、指し続けても見込みなしと判断したのでしょう。
 

ふきんとうの感想

序盤・中盤とうまく指し、作戦的には佐々木七段が成功したように見えましたが、やはり中盤の後半の疑問手を藤井王位が見逃さず逆転しました。藤井王位の勝つパターンの一つですね。佐々木大地七段は初めての二日制ということで、2日目の夕方はかなり疲れていたように見えました。2局目以降はこのあたりを調整してくるでしょうから、またいい勝負になることが期待できます。
 

今後の予定

次は一週間も空けず、7/13(木)、14(金)に第二局です。場所は兵庫県「中の坊瑞苑」にて。