ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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オフコース物語 『Give Up ~ オフコース・ストーリー』 山際淳司・著を読んで

オフコースとは

オフコース (Off Course) まちがいなく1979-82あたりは、日本の音楽シーンのトップにいました。リーダーであり、グループの中心的な存在だったのは、ご存じ小田和正。現在も、元気に歌い続けています。オフコースは1969年にフォークデュオとしてスタート。小田和正鈴木康博のコーラスグループから清水仁・大間ジロー・松尾一彦を加えた5人のバンド編成になり、1979年「さよなら」の大ヒット。長い間コアなファンにしか知られていなかったグループが一躍最も注目を浴びる存在になりました。1983年に鈴木康博がグループを脱退。その後、4人で活動を続けたものの、1989年に解散しています。

『Give Up ~ オフコース・ストーリー』 山際淳司 (1982)

 

文庫本のカバー写真の両端に写っているのが、小田和正(左端)と鈴木康博(右端)
 
オフコーススポーツライター山際淳司が密着取材して記したのが本作。鈴木康博が脱退を表明してからのグループの様子を淡々と記しているのですが、所々にそれよりも前に生じたエピソードもつづられています。そして、当時のマネージャー・上野博を軸に、メンバーたちが何を思っていたか、事態がどのように進展していったのかが丁寧に描かれています。オフコースを知るためには欠かせない記録と言えるでしょう。ここでは、作品の中に記されていることを軸に、オフコースとはどんなグループだったのかを明らかにしていきます。

解散することを前提に話が進んでいく

1979年に「さよなら」が大ヒットした後、オフコースのマネージャーを務めていたのが、上野博でした。彼がマネージャーをしていた時期は、オフコースの絶頂期と言っていいでしょう。しかし、その中で鈴木康博が脱退することを決意します。そして、話は1982年6月30日の武道館のコンサートを最後に解散するということで進んでいったのです。
解散してかなり時間が経っているものの、公式サイトと公式Xアカウントが今も機能しています。最近更新はされていないようですが。