ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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藤井聡太名人対豊島将之九段 第82期名人戦第二局 難解な終盤を制したのは藤井名人

藤井聡太名人の2連勝

藤井聡太名人の先勝を受けて千葉県成田市で行われた名人戦第二局。終盤は二転三転しましたが、難解な将棋を制したのは藤井聡太名人。これで今期名人戦の対戦成績を2勝0敗としました。

 

たて歩取り~ひねり飛車

本局は先手の豊島将之九段がたて歩取りに構えました。後手の藤井名人は☖3三金と上がらずに、浮き飛車での受け。飛車の横利きを残しているのと、玉の陣形からすると、豊島九段はひねり飛車にする構想のようです。初日封じ手前の評価値は、豊島47:53藤井。

藤井名人がややリード

豊島九段、☗2七歩と陣形を整えてから、飛車を7筋に移しひねり飛車の実現です。そして、☗6六銀とした所で、評価値が動きました。豊島40:60藤井です。自然に見えましたが、この手は疑問手なのでしょうか。

互角が続く

1筋の折衝と飛車を捨てての攻撃。15:15の時点での評価値は豊島46:54藤井となっており、ほぼ互角です。駒割りでは飛車を手にした藤井名人が圧倒的に有利ですが、評価値がそこまで差がないということは、豊島九段にもまだ有望な順があるということでしょう。1筋の攻防で評価値が50:50に戻りました。

難解な終盤

夕休に入ったものの、17:20盤を見ながら読みにふける藤井名人。表情としぐさからは厳しさがうかがえますが、豊島九段としてもリードを広げるのは難しそうな局面です。後手玉の左辺が広く、捕まえにくいからです。しかし、寄せに入った段階では、豊島九段優勢でしたが、銀打ちが良くなかったようで逆転。藤井名人の恐るべき終盤力が冴えわたり、最後は豊島九段、残念ながら投了となりました。

かなり拮抗している内容

これで藤井名人が2連勝。通算でも対豊島将之九段に24勝11敗となりました。豊島九段がだいぶ厳しくなりましたが、内容はほぼ互角、豊島九段にも十分チャンスのある将棋でした。第三局以降も熱戦に期待しましょう。