ふきんとうだより

ふきのとう、フォーク、宮沢賢治、石川優子についてつらつら語ります

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超新星・藤本渚五段 王位戦リーグと王座戦は敗退

八冠に挑む2人

将棋界では現在、藤井聡太八冠が「絶対王者」と呼ばれています。すべてのタイトルを独占し、.852の勝率とあっては、まさに敵なしです。私はよく「若き帝王」という表現を使っております。その牙城を崩す可能性を持つ棋士が、現在2人います。伊藤匠七段と藤本渚五段。伊藤匠七段は叡王戦第三局に勝利し、あと一勝で初タイトルとなります。もう一人の藤本渚五段。彼は、昨年度、.850の勝率2位。そして、並み居るA級棋士をなぎ倒していることから、「超新星」と呼んでおります。まさに藤井聡太八冠以来の鮮烈なデビューと言っていいでしょう。近い将来、伊藤匠七段と共に、藤井聡太八冠とのタイトル戦に登場することが期待されます。その藤本渚五段の最近の棋戦や発言を見てみましょう。

対局数で見るレーティングでは三者がほぼ同じ

王位戦リーグでは3勝2敗

残念ながら、最終戦斎藤慎太郎八段に敗れ、今回の挑戦者への道は閉ざされました。しかし、あと一歩でした。王座戦挑決トーナメントはベスト16で敗退

藤井聡太八冠達成は「うれしくなかった」

藤井聡太竜王名人が八冠を達成した日、藤本渚はABEMAで中継を見ていました。「(八冠達成は)嬉しくなかったです。だから(対戦相手の)永瀬先生(拓矢九段)を応援していました。もちろん藤井先生を嫌いなわけではないですし、すごく尊敬しています。ただその対局は本当に永瀬先生を応援していたので。それこそ永瀬先生が最終盤で間違えたことに気づいて苦しんでいる姿を見て泣きそうになりました」ー Number Web https://number.bunshun.jp/articles/-/861390?page=2 より引用 

 

本音で語る

藤本渚五段、思わず本音が出たと見ます。現在は、まだ公式戦での対局がなく、非公式での対局もおそらくABEMAでの一局のみで、まだ今は勝てないことを認めているものの、いずれ挑戦するという意気込みの表れでしょう。実際、棋士であれば、すべてのタイトルを独占されることは、本来「うれしいこと」ではないはず。藤本渚五段が超新星から「若き帝王」に挑む「本当の星」になることを期待しましょう。