ふきんとうだより

ふきのとう、フォーク、宮沢賢治、石川優子についてつらつら語ります

MENU

A級順位戦最終局 名人挑戦者に豊島将之九段

「将棋界で一番長い日」と言われるA級順位戦最終局

2024/2/29 「将棋界で一番長い日」と言われるA級順位戦最終局静岡市浮月楼で一斉に行われました。この最終局が始まる時点でトップは6勝の豊島将之九段。追うのは、菅井竜也八段と永瀬拓矢九段の二人です。ここまで、挑戦者も降級者も決まっていないというとてもスリリングな展開。結果は豊島将之九段が最終局に勝利し、名人挑戦者になりました。藤井聡太名人との七番勝負に挑みます。
 

最終局の対戦相手は菅井竜也八段 

この日一番の注目は、勝てば挑戦者に決まる豊島将之九段と、勝てば同じ星で並びプレーオフに持ち込める菅井竜也八段との対局。二転三転したシーソーゲームを制したのは、豊島将之九段。

菅井竜也八段の中飛車も及ばず

藤井聡太王将に4連敗し、明らかに調子の落ちている菅井竜也八段。十八番とも言える先手中飛車で必勝を期しましたが、大乱戦を制することはできませんでした。
 
降級は広瀬章人九段と斎藤慎太郎八段
広瀬章人九段と斎藤慎太郎八段は、ともに3勝6敗となり、B1クラスに降級となりました。広瀬章人九段は前期、藤井聡太五冠(当時)とプレーオフで挑戦権をかけて対局したほどですが、残念ながら踏みとどまれませんでした。斎藤慎太郎八段も2期連続で挑戦者となるなど、目ざましい活躍が記憶に残りますが、過去の実績など関係なくその時々の力が試される。それがA級の厳しさです。
来期のA級は
来期のA級は次のような顔ぶれになります。

 

名人戦七番勝負は4/10・椿山荘で開幕

ここまでの両者の対戦成績は、藤井聡太名人の22勝11敗で、直近では、藤井名人が9連勝しています。戦型は、ほとんど角換わりで、相掛かりが1局だけ含まれています。これだけ見ると、豊島将之九段が、角換わりではなく振り飛車を指す可能性も十分ありそうですが、最終局後のインタビューでは、「最近の振り飛車は、藤井聡太対策のためではない」というニュアンスのことを言っていました。他には村田システムなども考えているかもしれません。4/10に開幕する名人戦。いずれにしても、熱戦・好局を期待しましょう!