ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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藤井聡太叡王対伊藤匠七段 叡王戦第四局は藤井叡王が制しタイに

2024/5/31に千葉県柏市で行われた第9期叡王戦第四局。132手で藤井聡太叡王が勝利。対戦成績を2勝2敗とし、決着は第五局に持ち越されました。

戦型は角換わり腰掛銀

注目された戦型は角換わりから相腰掛銀へと進みました。その後、陣形は伊藤匠七段が銀矢倉から穴熊に向かい、藤井聡太叡王は右玉となりました。伊藤匠七段は自陣の穴熊が組みあがる前に、2筋から攻めていきましたが、そのタイミングで逆に藤井叡王が、左辺で仕掛けるという動きになります。局後のインタビューでは、このあたりは事前の構想だったという藤井叡王

端攻めで差が開く

9筋の端歩を伸ばした藤井叡王に対して、伊藤匠七段が☗9五同歩と応じた所で評価値が動きました。伊藤47:53藤井。ここから、少しずつ藤井叡王の方に流れが傾いていきます。15:15の時点で、伊藤38:62藤井ですが、藤井叡王が馬を作ったあたりからは、完全に藤井ペース、藤井曲線という感じです。

熱戦にできなかった

本局に勝てば、初タイトルという伊藤匠七段ですが、残念ながら攻めのあやを見つけるのも難しい展開になってしまいました。局後、「熱戦にできなかったので、次局は熱戦にしたい」と、耳まで紅潮させていた伊藤匠七段。無念さがにじみ出ていました。両者とも最終局に全力を傾けることでしょう。
持将棋なんかもあり得るから、楽しみです。