ふきんとうだより

ふきのとう、フォーク、宮沢賢治、石川優子についてつらつら語ります

MENU

羽生善治九段、タイトル100期目を目指して王将位挑戦者に

By Shogiplayersru - Own work, CC BY-SA 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=29456514

豊島九段を下して挑戦者に

2022年11月22日(火)いい夫婦の日に、将棋界のレジェンド・羽生善治九段(52)が王将戦リーグ最終戦で、豊島九段に勝ちました。王将戦リーグトップの6勝0敗となり、ついに将棋界の若き帝王・藤井聡太王将(20)との七番勝負に挑みます。羽生九段が4勝して王将位を奪取するとタイトル通算100期という前人未到の大記録を達成します。

王将戦リーグは、7名が総当たりで挑戦権を争います。下位3名が陥落して、トーナメントを勝ち抜いてきた棋士がリーグ戦に加わるという厳しいもの。今期は羽生九段が全勝して文句なしに挑戦者になりました。陥落するのは、糸谷哲郎八段、服部慎一郎五段、渡辺明名人です。

終戦となった羽生九段(先)対豊島九段戦。角換わりとなりました。36手目に豊島九段が銀をただ捨てして、王手飛車をします。この手が結果的には悪手となり、序盤で駒損、羽生九段が指しやすくなりました。その後、両サイドに竜を作り、垂れ歩などで絡みますが、羽生九段が丁寧に応対、危なげなく勝利を収めました。

今年度復活したレジェンド

ここ数年、勝率が落ち、29期とどまっていたA級からも陥落。フリークラスになるのでは、あるいは、もしかしたら引退するのではとも囁かれていました。しかし、羽生九段は順位戦B1でも現役を続行。新たな序盤研究と終盤の力で、ここまで20勝9敗(.690)と復活の兆しです。この王将戦だけでなく、棋王戦でも挑戦者になる可能性があります。そして、何と棋王戦でも、藤井聡太五冠と敗者復活戦で当たるかもしれません。デイリー新潮の記事によれば、AIの読みを研究して、最先端の指し方に意欲的に取り組んでいるのが好成績に結びついている模様です。

王将戦の展望

羽生善治九段、昨年は振り飛車を6局指しましたが、どうもそれはあまり良くなかったと感じているようです。今年度も何局か振り飛車を指していますが、直近20局では、菅井竜也八段戦の相中飛車のみで、横歩取りが最も多く、次いで角換わりが多くなっています。

対する藤井聡太王将は居飛車党。しかも序盤から果敢に攻めて来ます。囲いにあまり手数をかけません。そうすると、羽生九段としても、飛車を振らず、横歩取り、角換わりを採用することが予想されます。

さて、どんなタイトル戦になるでしょうか。このたびは、勝敗予想はよそうと思います。(・・・だじゃれではありません) 

なぜかというと、どちらにも勝ってほしいから。ただただ、この歴史的な番将棋を戦うお二人に声援を送ります。

ちなみに、ここまでの対戦成績は藤井聡太王将の6勝1敗です。