ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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王将戦第五局 藤井王将が勝利 3勝2敗に

注目の王将戦第五局。藤井王将が101手で勝ちました。対戦成績は藤井王将の3勝2敗となり、防衛まであと1勝です。また先手番で勝利し、先手番27連勝というのもすごい!
 
 

羽生九段の構想は「横歩取り

 
ここまで、前例に倣いつつも、新たな構想で底力を見せる羽生九段。後手番となった本局は横歩取りに誘導しました。振り飛車にもできる出だしでしたが、羽生九段は振り飛車にはしませんでした。元々羽生九段は振り飛車をそれほど指しませんし、最近もあまりよい感触ではないようです。それで、100期のかかる七番勝負では、かわすような戦法は取らないということなのでしょう。本局はともに横歩を取る展開になりました。
 

藤井王将の桂跳びで激流に

 
速い展開となり、ともに飛角を持ち駒にします。そして、羽生九段の角打ちがいい手でした。そして、数手後の藤井王将の桂跳びがすごい。ここから一気に激流という感じです。ここで、羽生九段に有利になる分かれがあったようですが、藤井王将が気迫で単身、桂を成って王手を掛けます。ここで一日目の封じ手です。
 

二日目はさらに激しい応酬が続く

 
二日目はさらに激しい応酬が続きます。わずかな隙に羽生九段が反撃に転じ、藤井玉の頭に歩を打ちます。そして桂馬と飛車を使って、藤井玉をはさみます。しかし、受けに銀を打つ手で一気に藤井王将が息を吹き返します。そのまま藤井王将が寄せ切りました。

 

羽生九段、慎重な手が誤算だったか

 
途中、何度か有利になる分かれがあったようですが、羽生九段の慎重な手より藤井王将の踏み込みが勝っていたように感じました。羽生九段は対局後「対応を誤ると一気に終わってしまう局面がずっと続き、まとめづらい将棋かなとずっと思っていた」と語っています。そういう局面を続けた藤井王将が20歳とは思えない強さを感じさせる一局となりました。
 

第六局は3/11(土),12(日)佐賀県上峰町にて

 
あと1勝となった藤井王将は「あまりスコアは意識せずに次局も精一杯頑張りたいと思います」と局後語りました。一局一局盤面に没入している感じなのでしょう。対局スケジュールが過密なのですが、とにかく好い手を指すということに集中しているので、大丈夫でしょう。羽生九段は先手で、どんな構想を立てて来るでしょうか。楽しみです。
その第六局は3/11(土),12(日)佐賀県上峰町にておこなわれます。