ふきんとうだより

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藤井聡太竜王対佐々木勇気八段 第37期竜王戦第六局 藤井聡太竜王が逆転で防衛

2024年12月12日、鹿児島県指宿市の指宿白水館で行われた第37期竜王戦第六局。藤井聡太竜王が、挑戦者の佐々木勇気八段を106手で破りました。このシリーズ、佐々木勇気八段が善戦。一時2勝2敗のタイになりましたが、本局は、逆転を許し、最後に力尽きました。
この第六局を振り返ってみましょう。

序盤の展開

本局までの流れ:

第37期竜王戦第六局は、鹿児島県指宿市の指宿白水館で行われました。ここまでは藤井竜王が3勝2敗とリードし防衛まであと1勝としており、佐々木勇気八段としては後がない戦いでした。
 

戦型選択:

先手の佐々木勇気八段は、相掛かりから横歩取りを選択。研究範囲なのか、かなり速いペースで進んでいきます。初日の午前中から激しい展開となり、序盤は佐々木八段が指しやすいように見えました。しかし、佐々木勇気八段は封じ手あたりから変調。☗9五角で逆転しました。
 

佐々木勇気八段の2日目の昼食

形勢が不利になったものの、佐々木勇気八段は、対局2日目の昼食休憩時にも、初日のメニューと同様に「海鮮丼定食」と「寿司」のダブル注文をしました。具体的には、海鮮丼は「ご飯少なめ」、寿司は「シャリ小さめ」と注文しています。これにより、量を多少調整しつつも、がっつり食べて、気合負けはしないぞという意気が感じられます。一方の藤井聡太竜王はふつうに一人前。
 

終盤の決着

封じ手以降の佐々木八段の指し手は、攻めの意図が達成されず、誤算があったようです。一方、藤井竜王は、受け攻めともに冴えわたり、鮮やかな寄せを見せ、106手で勝利を収めました。これにより、シリーズは4勝2敗となり、藤井聡太竜王が4連覇を達成しました。
 

感想戦:

終局後のインタビューでは、藤井竜王は飛車がさばけて指しやすくなったと述べ、佐々木八段は自身の実力を見せつけられたと語りました。
 

まとめ

結果と評価:

藤井聡太竜王の防衛は、彼の将棋界での地位をさらに固める結果となりました。佐々木勇気八段の挑戦も見事で、特に第6局での攻めの姿勢は称賛に値します。両者の将棋は、技術だけでなく、戦略、メンタル、そして対局中の細部にわたるまでの準備が勝敗を分けることを示しました。

今後の展望:

藤井聡太竜王:

4連覇達成後も、更なる高みを目指すでしょう。タイトル戦経験を重ねることで、さらなる戦術の深化が期待されます。特に、次世代の若手棋士との対局が楽しみです。

佐々木勇気八段:

このシリーズでの経験は、次回のタイトル挑戦に向けて大きな糧となるでしょう。戦術の見直しや、精神面での成熟が求められます。特に、序盤から中盤への移行で見せた力強さを、終盤まで持続させるための研究が必要です。

 

この対局を通じて、将棋の奥深さと、藤井聡太竜王佐々木勇気八段の努力と情熱が改めて浮き彫りになりました。両者の今後の活躍が期待されます。