ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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ふきのとう 秋におすすめ 『やさしさとして想い出として』『もの憂げな10月』

今年の夏はものすごい暑さが続きました。今、9月も後半ですが、日中はまだ夏の日差しです。
そんな中でも、カレンダーだけは着実に前に進んでいきます。こんな時期に聴きたくなる、ふきのとうの名曲を2曲紹介します。
 

『やさしさとして想い出として』

9月と言えば、例年なら梅雨時のように雨が多いはずですが、今年ばかりは9月でも夏が続いています。まあ、だからこそ、この『やさしさとして想い出として』を聴いて少しだけでも、しっとりとさわやかさを感じていただきたいのです。
 

あらまし

この曲は1976年7月1日に3枚目のアルバム『風待茶房』に収録されました。
作詞・作曲は山木康世さん。アルバム発売から4年後の1980年にシングルリリースされました。基本的に同じ内容の歌ですが、アレンジや曲の長さは変わっています。
週間最高84位(オリコン)とあまりヒットはしていませんが、ふきのとうとしてはかなりがんばったと言っていいでしょう。コンサートで歌われることが多く、ふきのとうの代表曲のひとつとなりました。
 

冷たくもの悲しい歌詞

 
「しっとりさわやか」というより「冷たく、もの悲しい」歌詞です。ふきのとうでは定番と言っていい失恋の歌。
 

もうあなたと逢えなくなる

二人で夢に見た 

手さぐりの青春は通り過ぎた 

きのうの風のように

もうあなたは冗談も言わず

九月のことにかかり切りみたいで

夜の街は淋しすぎて そのうえ冷たすぎて

 

『やさしさとして想い出として』の出だし

 

ふきんとうのコメント

主人公の恋人だった女性が「九月のことにかかり切り」になっている。九月に別の人と結婚してしまうのでしょう。「一年離れているうちに」彼女の心は変わってしまいました。そんな人の「涙もろさ」や「負けず嫌いなとこ」を「あなただけのやさしさとして想い出として」取っておこうというせつない心情なのです。九月のことと歌われているのですから、舞台は九月になる前なのかもしれませんが、北海道の夏の夜は、例年なら「淋しすぎて 冷たすぎる」のです。
 
 

『もの憂げな10月』

「もの憂げな10月」は、1983年に発売されたアルバム「011」に収録されています。
作詞・作曲は細坪基佳さん。この曲も、秋の風景と別れの予感を描いた切ないラブソングです。なつかしいカレッジフォーク調で、印象に残るメロディーとハーモニーです。
 
 

別れの秋を感じさせる歌詞

 
ためらいながら 君の肩に回した
腕をはずせば たそがれ
やがて君の姿も 遠くに見えなくなる
ざわめきと秋の風 もの憂げな10月
 
「もの憂げな10月」の出だし

 

秋から冬は、ふきのとうの歌がよく合う季節です。失恋や別れなどの悲しみや淋しさを表現していますが、同時に希望や愛情も感じられます。そんな歌は、秋や冬に聴くと心に響きます。ぜひ、この機会にふきのとうの名曲を聴いてみてください。そして、あなたの感想や思い出をコメント欄で教えてください。あなたからのメッセージをお待ちしています。