ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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宮沢賢治 「よだかの星」のあらすじと伝えたいこと

よだかの星』(よだかのほし)は、宮沢賢治の短編小説(童話)。1921年頃に執筆されたと考えられ、賢治の没年の翌年(1934年)に発表されました。
当サイトの宮沢賢治のおすすめ作品 ベスト10にもランクインしています。
第7位です。

 

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CC BY-SA 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4859123 より

たしかに、ちょっと見、あまり格好はよくないですね。でもみにくいというほどでもありません。

 

あらすじ

 
よだかは、美しいはちすずめやかわせみの兄でありながら、容姿がみにくく不格好なために鳥の仲間から嫌われています。鷹からも「たか」の名前を使うな「市蔵」に変えろと圧力をかけられます。そして、自分が生きるためにたくさんの虫を食べていることに思い至り、自分がいやになります。彼はついに生きることに絶望し、太陽へ向かって飛びながら、焼け死んでもいいからあなたの所へ行かせて下さいと願います。太陽は「お前は夜の鳥だから星に頼んでごらん」と言います。星にその願いを叶えてもらおうとしますが、相手にされません。居場所を失い、命をかけて夜空を飛び続けるよだかですが・・・。
最後はどうなるのでしょうか。
 

賢治の伝えたかったこと

 
よだかは鷹から「名前を変えないとはずいぶんと恥知らずだな」と責められます。それに対して、よだかは「鷹さん。それはあんまり無理です。私の名前は私が勝手につけたのではありません。神さまから下さったのです。」と言います。よだかは、見た目は不格好で嫌われていますが、自分の名前や存在は神さまが下さったものだと確信しているのです。賢治は、よだかがどんなに嫌われていても、神さまの造られたものであり、それは他の鳥たちに受け入れられなくても、動かしようのない事実であると言いたいのでしょう。それは、この話の結末にもつながっていきます。
 
つづく