ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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松山千春 「足寄より」 北海道に生きるフォークシンガーの誕生③ 働きづめの北見時代

朝から夜中まで働きづめ

足寄高校を首席で卒業した千春。首席なんだから、進学するとか地元の企業か役場に勤めるという選択肢もあったのでしょうが、千春は一年間、北見にいる叔父さんの所に住みながら、朝から夜中まで3つの仕事をこなすというハードな毎日を送りました。自伝「足寄より」の北見時代の項は、『働きずくめ 人生の裏側を見た』という表題になっています。家庭の経済状態ゆえに進学はあきらめましたが、この北見での一年間は、その後のフォークシンガーとして「旅立つ」前の序奏となり、ただ進学・就職するより千春にとっては意義深い時期となりました。こんなエピソードが語られています。 
 
さっそく恋人ができたね。 横山のおばちゃん。 六十何歳かで、食堂の仲間。 九時から五時ま でいっしょに働くんだから、もう気心も知れて、恋人なんてもんじゃない。 恋人以上の関係。 も う冗談ばかりいいあって、際限ないんだ。いまDJやってるテンポの早いしゃべり、あれはおばち ゃんに鍛えられたおかげも多分にある。おばちゃんの子供のこととか、世間話とか。ほんとう にいいおばちゃんだった。いま、どうしているかな。

千春の語り

千春の語りってすごいです。YouTubeにも結構上がっていますが、何ていうか、若干品のないところもあるものの、おもしろい! どこまでが本当で、どこまでが冗談かわからない部分も多々ありますが、人生論なども時折織り交ぜながら、観客をぐいぐい引き込みます。
一例をどうぞ。
前半はさだまさし、後半が千春の語りです。
 
働きずめの一年が過ぎ、いよいよ「旅立ち」が近づいてきます。