ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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『なごり雪』春の訪れとともに聴きたい曲 

今の季節に合う言葉

今の季節に合う言葉、イメージを考えていましたら、なごり雪が思い浮かびました。もう春になっているのに降る、季節外れの雪。旅立つあなたと見送る僕に悲し気に舞い落ちる。実はこの「なごり雪」という言葉、フォークソングなごり雪』を作詞・作曲した伊勢正三が作った言葉だそうです。
 

 

なごり雪』とは

なごり雪』は、日本のフォークグループ、かぐや姫伊勢正三が作詞・作曲し1974年にアルバム「三階建の詩」の収録曲としてリリースした曲。春になってからの季節外れの雪が降るプラットフォームで別れを告げた恋人を見送る男性の歌です。wikiによれば彼がプロとして初めて作った曲のようです。イルカが1975年にカバーしてシングルとして発表。こちらもじりじりとヒットし、ヒットチャート4位。年間チャートでも11位にランクインしました。
 

なごり雪』の歌詞

改めて「なごり雪」の歌詞を見てみましょう。
 
汽車を待つ君の横で僕は時計を気にしてる
季節外れの雪が降ってる
東京で見る雪はこれが最後ねと
淋しそうに君がつぶやく
なごり雪も降る時を知り
ふざけ過ぎた季節の後で
 
今春が来て君は綺麗になった
去年よりずっと綺麗になった
 
動き始めた汽車の窓に顔をつけて
君は何か言おうとしている
君のくちびるがさようならと動くことが
こわくて下を向いてた
時が行けば幼い君も
大人になると気づかないまま
 
今春が来て君は綺麗になった
去年よりずっと綺麗になった
 
君が去ったホームに残り
落ちては融ける雪を見ていた
 
今春が来て君は綺麗になった
去年よりずっと綺麗になった
去年よりずっと綺麗になった
去年よりずっと綺麗になった
 

 

春の訪れとともに終わりを迎える恋をテーマにしており、切なくも美しいメロディと詩的な歌詞が特徴です。この歌は、春の初めに降る雪を「なごり雪」と称し、季節の変わり目に想いを馳せる情景を描いています。リリース以来、多くの人々に愛され続けており、カラオケの定番曲としても人気があります。伊勢正三とイルカでは歌い方に違いはあるものの、共に温かみのあるボーカルが、楽曲の哀愁をさらに深め、聴く人の心に響く一曲となっています。

伊勢正三が歌うバージョン

イルカが歌うバージョン


www.youtube.com 

 

 



「季節のことば36選」

なごり雪」という言葉は、2013年に日本気象協会が選定した「季節の言葉36選」で3月のことばに選ばれました。この言葉が持つ情感的な重みと文化的な影響力がうかがえます。自然現象だけでなく、人々の生活や感情に深く根ざした言葉であることが認められたものです。
 

日本文化のテーマ

結局のところ、「なごり雪」はただの季節の言葉以上の意味を持ちます。それは過去と未来、終わりと始まり、寒さと暖かさが交錯する瞬間を美しく切なく映し出す、日本の文化において重要な位置を占めるテーマなのです。これからも多くの人々が、それぞれの「なごり雪」を見つけ、感じ、そして思い出として心に刻んでいくでしょう。