ふきんとうだより

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西山朋佳女流三冠 棋士編入試験第五局で敗北 女性初の棋士ならず

西山朋佳女流三冠対柵木幹太四段 大阪での最終局、夢叶わず

将棋界で女性初の棋士となるべく挑戦した西山朋佳女流三冠(29)は、2025年1月22日、大阪府高槻市関西将棋会館で行われた棋士編入試験五番勝負の最終第5局で柵木幹太四段(ませぎ・かんた 26)に敗れ、2勝3敗で試験に不合格となりました。この結果、女性棋士として初めて棋士になることは叶いませんでした。

対局内容と戦術

後手の西山女流三冠はこの対局で、得意の振り飛車三間飛車を採用。戦術的には序盤から先手・柵木幹太四段の巧みな攻めを受けます。ややリードされた中盤は左辺・先手の玉頭に手を付け逆転を目指しましたが、終盤柵木四段の厳しい攻めに屈しました。局後の感想戦では、西山女流三冠は「終盤の精度が上がらなかった」と自らの手を反省しつつも、対局全体を通じて「全力を出し切れた」と振り返りました。

柵木幹太四段の視点

対する柵木幹太四段はこの対局について、「中終盤追い込まれ、負けにしたかと思った瞬間もあった」と述べ、勝利の難しさを語りました。西山女流三冠の強さを認めつつ、「試験官として全力を尽くすことが重要だった」と試験官としての立場を強調しました。彼は、西山女流三冠の挑戦が将棋界に与える影響についても肯定的な見解を示しました。「彼女の挑戦は、多くの若い棋士や将棋ファンに大きな影響を与えていると思います」と語り、将棋界の未来への期待を述べました。

感想とインタビュー

試験終了後のインタビューで、西山女流三冠は悔しさをにじませながらも、試験を通じて自身の成長を感じたと語りました。「五人の試験官の方々が忙しい中、真剣に取り組んでくださったことに感謝しています。この経験を次のステップに活かしたいと思います」と述べ、棋士編入試験に再チャレンジすることについては「今後のことを整理してから考えたい」と慎重な姿勢を見せました。また、多くの将棋ファンや関係者からの応援に感謝の意を表しました。

将棋界への影響と未来

この試験結果は、西山女流三冠自身だけでなく、将棋界全体にとって大きな影響を与えました。女流棋士がプロ棋士になることの難しさが改めて浮き彫りになりましたが、あと一勝に迫ったことは、女性初の棋士誕生にまた一歩近づいたことになります。将来の西山朋佳女流三冠の再度の挑戦や他の女性棋士の活躍が期待されます。西山女流三冠の挑戦は、将棋界におけるジェンダーの壁を乗り越える歴史の一コマとして、その意義は大きいと言えるでしょう。
この試験を通じて、西山女流三冠は自身の技量と精神力を試す貴重な機会を得ました。今後の活動でもその経験が生きることでしょう。彼女の挑戦は、将棋を愛する多くの人々に感動と勇気を与え続けることはまちがいありません。
また、西山朋佳女流三冠が再挑戦する可能性が完全に閉ざされている訳ではないので、今後の彼女の活躍に期待しましょう。

再挑戦への条件

西山朋佳女流三冠が再度棋士編入試験を受けるためには、以下の条件をクリアする必要があります:
  1. 公式戦での成績
    • 直近の公式戦でプロ棋士を相手に10勝以上かつ勝率6割5分以上を達成する必要があります。具体的には、直近の公式戦で10勝5敗かそれ以上の成績を上げることです。
  2. 受験資格の申請
今回の2勝3敗という成績は、現行の制度では、西山朋佳女流三冠に何らかの免除、特典をもたらすことはありません。