本日、和歌山市の和歌山城ホールで行われた第37期竜王戦七番勝負の第五局は、先手番の藤井聡太竜王が91手で勝利を収めました。これにより、シリーズ成績は3勝2敗となり、藤井竜王がタイトル防衛に「王手」をかけました。
【第37期 #竜王戦 第5局2日目】
— 😸日本将棋猫🤔🍀 (@JshogiC) November 28, 2024
[☗#藤井聡太竜王 vs☖#佐々木勇気 八段]
勇気八段投了!
91手まで藤井竜王の勝ちでタイトル防衛に王手です。
第6局は12月11日(水)12日(木) に鹿児島県指宿市「指宿白水館」で指される予定です。
[藤井3(七番勝負)2勇気]#将棋 #ABEMA #ShogiLive pic.twitter.com/9JnroFMyXa
戦いの経過
本局は、早い段階から藤井竜王が優位に立つ展開となりました。1日目から積極的に攻める姿勢を見せた藤井竜王に対し、佐々木勇気八段は後手番ながらも雁木戦法を選択し、8筋、5筋、3筋と歩を突き捨てて攻勢に出ました。しかし、この作戦が裏目に出て、藤井竜王が冷静に歩得を積み重ね、盤面の主導権を握っていきます。
封じ手の段階では、藤井竜王がすでに有利な形勢を築いており、2日目はそのリードをさらに広げる形で進みました。佐々木八段も粘り強く戦いましたが、藤井竜王の堅固な守りを崩すことはできず、最終的に91手目で敗北を喫しました。
戦型と戦略
藤井竜王は、本局でもその戦術的柔軟性と深い読みを発揮しました。序盤から中盤にかけては、巧妙な歩得と駒組みで優勢を築き、終盤ではそのリードを保ちながら、相手の反撃を封じる形で勝利を収めました。一方、佐々木八段は後手番で雁木を選択しましたが、これが今回はうまく機能せず、攻めの芽を摘まれる結果となりました。雁木はしばしば奇襲効果を狙う戦型ですが、藤井竜王の対応力の前に、その効果を発揮することができませんでした。
今後の展望
藤井聡太竜王の勝利で、シリーズは3勝2敗となり、次局でタイトル防衛が決まる可能性が出てきました。藤井竜王自身は、シリーズを通じて安定した強さを見せており、次局でもその自信と技術を駆使してくるでしょう。
しかし、佐々木勇気八段もまだシリーズは続いており、特に今回の敗戦が次の局への反省点として活きるかどうかが鍵となります。佐々木八段は、先手番での次局で再び挑戦者の権利を主張するために、戦略の見直しや精神的な再調整が必要でしょう。