ふきんとうだより

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将棋・女性棋士への道のり これまでの流れと展望

将棋界で長年待ち望まれている「女性棋士の誕生。男女の区別なくプロとして認められる四段以上の「棋士」に対して、女性のみの制度である女流棋士とは明確に異なります。現在まで、女性が棋士になった例はなく、女流棋士が活躍する別枠の棋戦が主流です。しかし、近年、女性の実力が急速に向上し、男性棋士に匹敵する成績を残す女性が増えています。この記事では、これまでの女流棋士の歴史を振り返りながら、女性棋士誕生への道のりをまとめます。将棋ファンの皆さんにとって、未来への期待が膨らむ内容になるでしょう。

女流棋士の対局(AIイメージ)

女流棋士棋士の違いとは

日本将棋連盟のプロ制度には、2つのルートがあります。一つは男女問わず、養成機関「新進棋士奨励会」を経て四段に昇段する「棋士」。もう一つは女性限定で、研修会などの成績で資格を得る「女流棋士」です。棋士順位戦や八大タイトル戦などの公式戦を主戦場とし、女流棋士は女流タイトル戦を中心に活躍します。女流棋士のトップでも、棋士になるには奨励会突破か棋士編入試験合格が必要です。2025年12月現在、女性棋士はまだ誕生していませんが、女性の挑戦が続き、実現が近づいていると感じます。

これまでの女性奨励会員の挑戦

奨励会に女性が入会した歴史は1961年の蛸島彰子女流六段から始まります。当時は特例で初段まで到達しましたが、結婚を機に退会。以降、林葉直子女流初段(最高4級)、中井広恵女流六段(最高二段)など、多くの女性が挑戦しました。しかし、最高到達点は長らく初段や二段止まりでした。

転機が訪れたのは2010年代。里見香奈(現・福間香奈女流六冠)は2013年に女性初の三段昇段を果たし、三段リーグに5期参加。西山朋佳女流三冠は2015年に三段となり、最高14勝4敗(次点)の女性歴代最高成績を記録しました。両者とも四段昇段には至らず年齢制限で退会しましたが、男性プロ下位層に肉薄する実力を証明しました。

以下に主な女性奨励会員の最高位をまとめます。

名前 入会年 最高位 退会年 備考
蛸島彰子 1961 初段 1966 史上初の女性奨励会員、女流棋士第一号
林葉直子 1979 4級 1984 天才少女と呼ばれた
中井広恵 1987 二段 1996 女流タイトル多数
里見香奈(福間) 2011 三段 2018 女性初三段、女流六冠
西山朋佳 2010 三段 2021 14勝4敗の女性最高成績
竹内優月 2024 7級(在籍中) - 14歳、中学在学中
岩崎夏子 2025 6級(在籍中) - 14歳、現役最年少女流棋士

2025年現在、奨励会在籍女性は竹内優月女流2級と岩崎夏子女流1級の2名。過去23名の女性が入会し、着実に記録が更新されています。AI活用や指導環境の向上も、女性の実力アップを後押ししています。

福間香奈・西山朋佳の「あともう一歩」

福間香奈女流六冠(33歳)と西山朋佳女流二冠(30歳)は、女性棋士誕生の最前線にいます。福間は2022年に初の女性として棋士編入試験に挑戦しましたが不合格。西山は2024-2025年に挑戦し、2勝3敗で惜敗しました。本当に「あともう一歩」というところまで来ているのです。両者とも一般公式戦で男性棋士に勝利を重ね、トップ女流の強さを示しています。

2025年11月、福間女流六冠は再び編入試験受験を申し込み、2026年1月から五番勝負が始まります。家族のサポートを得ての挑戦に、注目が集まっています。

今後の展望 若手有望株の台頭

新制度も女性棋士への道を広げています。2025年、白玲通算5期で棋士編入権を得る規定が新設されました。西山女流二冠(白玲通算3期)が最も近く、福間女流六冠も可能性があります。

若い世代では、竹内優月女流2級(14歳)と岩崎夏子女流1級(14歳)が奨励会在籍中。伊藤沙恵女流四段(32歳)も一般公式戦で活躍し、王位戦予選で好成績を残しています。囲碁界の女性躍進に比べ遅れている将棋界ですが、制度改革と実力向上で、女性棋士誕生は現実的になりました。

将棋の歴史に新たなページが加わる日が、すぐそこまで来ているようです。女流棋士たちの挑戦を温かく見守り、応援していきましょう。将棋界の未来は、ますます明るく広がっています。