中尾孝義氏は中日・巨人で名捕手として活躍。あのキビキビとした動きをご記憶のファンも多いのではないでしょうか。その中尾氏は専修大北上高で2017から3年間監督として高校球児たちを指導。高校時代の佐々木朗希とも対戦していました。中尾氏は高校時代の佐々木朗希のピッチングとプロ入り後のピッチングを比較して、彼がメジャーリーグで活躍するために必要なことを次のように述べました:
高校時代の佐々木朗希の印象:
中尾孝義氏は、大船渡高校時代の佐々木朗希のピッチングを初めて見た時、球速が速いこととバッティングも優れていたことに驚いたと述べています。しかし、彼が観戦していた盛岡大付戦では、真っすぐで空振りが取れず、ボールの質があまりよくないと感じたと回顧しています。
ボールの質について:
佐々木のボールの質に関しては、吉田輝星(オリックス)と比較し、吉田のストレートの方がスピンや伸びが優れていると評価しています。特に、吉田の真っすぐは空振りが取れる質を持っていると強調しました。
プロ入り後の佐々木朗希のピッチング:
プロ入り後の佐々木について、中尾氏は高めのストレートが打ちづらいことを認めつつ、膝の少し上付近のストレートは打者に当てやすいと指摘しています。また、ベルトからボール二つ分上に来るストレートは速さゆえに打者にとって難しいと評価しています。
メジャーリーグでの成功のかぎ:
メジャーリーグで通用するには、「あの感覚が戻ってこないと厳しい」と述べています。これは、佐々木が完全試合を達成した時のように、「球持ちがよく、もう少し前で上から叩くような投げ方」が出来なければ成功は難しいという意味です。
キャンプイン初日の投球では、皆を唸らせましたが、特にスピードがあるうえに落差が大きいスプリット(フォーク)は、ベテラン捕手バーンズに、「あんな球見たことない」と言わせるほど衝撃を与えました! しかし、常々言っておりますが、やはり切れのあるストレートで空振りが取れないと、そのスプリットを生きてこないのです。
ドジャース 佐々木朗希 初ブルペン!
— ALWAYS AKIRA (@sekai_yakyu_828) February 13, 2025
ベテラン捕手 バーンズ相手に35球を投げ込む!
「あんな球見たことない」魔球スプリットに衝撃
東京ドームでの開幕戦 第2戦の先発登板が濃厚pic.twitter.com/pL8TsOsx3O
中尾孝義の解説からわかったことは、佐々木朗希は高校時代から、ストレートは速かったものの、ストレートで三振の山を築く江川卓のようなタイプではなかったということです。しかし、プロ入り後上から叩くような投げ方をマスターして、完全試合を達成しました。メジャーリーグでも、ぜひそんなピッチングが見せてほしいものです!