ふきんとうだより

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藤井聡太王将対永瀬拓矢九段 第74期王将戦第四局 永瀬九段が逆転勝ち

永瀬九段が一矢報いる

2025年2月15日・16日に大阪府高槻市「摂津峡花の里温泉・山水館」で行われた第74期王将戦第四局。防衛に王手をかけていた藤井聡太王将は、挑戦者・永瀬拓矢九段に124手で敗れました。対戦成績は藤井王将の3勝1敗。また永瀬九段は藤井七冠に対してタイトル戦で連敗中でしたが、9連敗でストップしました。

戦型と経過

角換わり腰掛け銀になりました。藤井聡太王将が最も得意とする形ですが、後手の永瀬拓矢九段も受けて立ちました。一日目の午前中はかなり速く指し手が進みましたが、44手目で永瀬九段が新手を繰り出します。研究の手だったようです。形勢互角のまま、午後6時過ぎ、後手の永瀬が72手目を封じて1日目を終えました。
二日目に入って、一時期藤井王将が有利になったかに見えましたが、93手目の☗3四銀が、疑問手でした。この手を境に、戦況は永瀬九段に有利になって行きます。その後も永瀬九段は粘り強い指し回しで、勝利を収めました。

食事

一日目昼食
二日目昼食

終局後の様子

終局後、両者は笑顔を浮かべながら、和気あいあいと感想戦を行い、対局を振り返りました。感想戦では、特に終盤の展開が焦点となり、藤井王将が誤算を認める場面が見られまし。

両者のコメント

  • 藤井聡太王将「終盤に精彩を欠いてしまったのは残念です。局面自体は難しいと感じていましたが、読みをまとめることができませんでした。☖3三歩(94手目)から6二金を軽視してダメになってしまいました
  • 永瀬拓矢九段「2日目から攻め続ける展開でしたが、粘り強く指すことができました。終盤でチャンスを掴めたのが大きかったです。1勝を返せば、もう1局指せるので、そういうモチベーションで準備をしていました。

第五局の見どころ

次局は3月8日・9日に埼玉県深谷市の「旧渋沢邸『中の家』」で行われます。ここまでの流れからすると、角換わりになる可能性が高いですが、相掛かりという可能性もあります。いずれにしても、この二人の対局は終盤の入り口までは、ほぼ互角になりますので、やはり終盤の精度で勝敗が決まるでしょう。永瀬九段が一勝を返しましたが、依然として藤井聡太王将が有利であることには変わり在りません