ふきんとうだより

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旧村上ファンド vs フジテレビ 第二ラウンド開始 そしてホリエモン

ライブドアとフジテレビの激しい攻防から20年。再び、あの「村上劇場」が幕を開けようとしています。旧村上ファンド系の投資会社レノと村上世彰氏の長女である野村絢氏が、フジ・メディア・ホールディングスの株式を3分の1まで買い増す方針を通告しました。この動きに対して、堀江貴文氏は意外にも歓迎の姿勢を示しています。一体、何が起きているのでしょうか。

村上ファンドの買い増しと要求

2025年3月下旬から買い増しを進めてきた旧村上ファンド側は、12月15日時点でフジ・メディアHDの株式を約16%保有する筆頭株主となっています。そして、最大33.3%まで保有比率を高める意向を正式に通告しました。

村上氏側が求めているのは、次の2点です。第一に、株式の配当比率を4%まで引き上げること。第二に、不動産事業を売却して経営を効率化することです。特に、サンケイビルなどの不動産事業子会社のスピンオフ(分離)や完全売却を要求しており、村上氏側がその経営権を取得する可能性も示唆されています。

堀江貴文氏が歓迎する理由

2005年のライブドアによるニッポン放送株取得の際、フジテレビ側と激しく対立した堀江氏ですが、今回の旧村上ファンドの動きについては、意外にも歓迎の立場を表明しています。

堀江氏は「フジ・メディアHDの不動産事業は売却すべきだ」という立場です。多くのテレビ局が「メディアで稼げなくなった分を不動産で補う」という構造に陥っていますが、これは不健全な状態だと指摘します。不動産事業を売却した資金で放送事業・コンテンツ事業・IP事業に全振りしたほうが、経営効率は確実に高まると考えているのです。

フジテレビの持つコンテンツは世界展開も十分に狙えるはずであり、「そんな強いフジテレビを見てみたい」というのが堀江氏の本音のようです。堀江氏自身もフジ・メディアHDの株主として、今後の展開を注視しています。

フジメディアHDの反撃:買収防衛策の導入

村上ファンド側の急速な買い増しに対して、フジ・メディアHDは2025年7月10日、「有事導入型買収防衛策」を取締役会で決議しました。これは、議決権比率が20%以上となる株式取得に対して、60日前までに買い付けの趣旨を書面で求め、必要と判断すれば株主総会での承認を経て新株予約権を無償で割り当てるという対抗措置です。

フジ・メディアHDは今年2月から7月にかけて村上氏や野村氏と複数回面談を重ねており、その中で村上氏側から33.3%の株式取得の可能性が示唆されていたことを明らかにしています。

しかし、買収防衛策は株価への悪影響が大きく、臨時株主総会などでは反対する株主も相当数出てくることが予想されます。堀江氏も「株主総会以降もフジ・メディアHDの株はガチホしているので、その辺りの行方は注視している」と述べています。

20年越しの因縁が再燃

2005年、ライブドアニッポン放送株を取得し、フジテレビを徹底的に揺さぶった際、旧村上ファンドもこの攻防戦に参加していました。あれから20年、同じ舞台で再び対決が始まろうとしています。

かつての対立から一転して、堀江氏は今回の動きを「正直なところ歓迎している」と発言。20年という歳月が、立場や視点を大きく変えたようです。

興味深いことに、堀江氏は最近フジテレビの「ホンネ喫茶」に20年ぶりに出演し、年始には「クイズ$ミリオネア」にも出演予定だといいます。番組内では日枝氏の悪口を言っても許されるような空気があり、「フジも少し変わったのかもしれない」という印象を受けているそうです。

今後の焦点:株主総会の行方

今後の焦点は、フジ・メディアHDが買収防衛策を正式に発動するかどうか、そして発動した場合に株主総会で承認されるかどうかです。村上氏側が書簡を送り、企業価値向上に向けた具体策の公表を求めるなど、両者の駆け引きは続いています。

放送法に基づく認定放送法持株会社であるフジ・メディアHDは、特定の株主が3分の1以上の株式を保有することはできません。この法的制約も含めて、どのような決着を見るのか注目されています。

まとめ:変革を迫られるフジテレビの命運

村上ファンドとフジテレビの「第二ラウンド」が始まりました。かつての敵対関係から、今では堀江氏が旧村上ファンドの動きを歓迎するという意外な展開です。

テレビ局の不動産依存体質を断ち切り、コンテンツビジネスに集中すべきという主張には一理あります。一方で、安定した収益源を失うことへの経営陣の懸念も理解できます。

この対立は単なる企業買収劇ではなく、日本のメディア企業がどのように変革し、次の時代に生き残るのかという大きな問いを投げかけています。株主総会での判断が、フジテレビの未来、ひいては日本のメディア業界の未来を左右するかもしれません。20年越しの対決の行方を、私たちは固唾を飲んで見守ることになりそうです。