ふきんとうだより

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藤井聡太棋王対増田康宏八段 第50期棋王戦第三局 千日手指し直しで藤井棋王が三連勝で防衛

2025年3月2日、新潟グランドホテルで第50期棋王コナミグループ杯五番勝負の第3局が行われました。藤井聡太棋王(22)に挑戦者の増田康宏八段(27)が挑みます。藤井棋王はすでに第1局と第2局を連勝していて、この第3局に勝てば3連勝でタイトル防衛が決まります。今回は千日手による指し直しがありましたが、藤井棋王が見事に勝利し、棋王位を守りました。さらに、タイトル戦通算100勝というすごい記録も達成しています。
 

戦型と経過

千日手

最初の対局は角換わり腰掛け銀という戦型で始まります。両者ともしっかり研究してきた手を見せ合い、スピーディーに進みました。96手目で同じ局面が4回出てきて、午後4時1分に千日手が成立します。形勢はほぼ互角に見えていましたが、どちらも決め手を欠き、指し直しになりました。この日はお昼に藤井棋王は「のどくろ茶漬け御膳」を注文。増田八段は「海の幸重御膳」。

指し直し局

指し直し局は先後を入れ替えて、増田八段が先手で午後4時31分からスタートしました。戦型は後手の藤井棋王が角道を止めて雁木に囲いました。中盤はとても難しい局面になりましたが、藤井棋王は落ち着いて読み進め、終盤でリードを広げます。増田八段の鋭い攻めをしのぎながら、藤井棋王が鮮やかに寄せて勝利しました。ABEMAの記事によると、指し直し局の終盤で藤井棋王が勝った瞬間、ファンは「やっぱり強い!」と大盛り上がりだったそうです。
 

藤井棋王の勝因とコメント

藤井棋王が勝った理由は、千日手後の指し直し局での冷静さと終盤の強さにあります。時間が少ない中でもミスなく指し続け、増田八段の反撃をしっかり防ぎました。対局後、藤井棋王は「千日手後の指し直しは予想外でしたが、うまく対応できました。増田八段の研究が深くて大変な将棋でした」と振り返ります。タイトル防衛については「3連覇できてうれしいです。次の目標に向けても頑張ります」と笑顔で話していました。

増田八段のコメントと今後に期待

増田八段は初めてのタイトル挑戦で惜しくも負けてしまい、「藤井棋王の強さは本当にすごかったです。千日手で流れを変えたかったけど、最後まで届きませんでした」と悔しそうに語ります。でも、「この経験を次に活かしたいです。自分の将棋を信じて努力します」と前向きな気持ちも見せてくれました。三連敗でしたが、将棋の内容は一方的ではないので、今後の活躍が楽しみです。風貌や負け方が、師匠の森下卓九段に似てきたというのは、思い過ごしでしょうか。
 

まとめ

第50期棋王戦第3局は、千日手指し直しというドラマを経て、藤井聡太棋王が3連勝で防衛に成功した素晴らしい対局でした。増田康宏八段も最後まで頑張りましたが、藤井棋王の強さが光りました。タイトル戦100勝という記録も達成し、将棋界のトップを走る藤井棋王の勢いは止まりません。一方で、初挑戦で存在感を示した増田八段のこれからにも期待が集まります。将棋ファンの心に残る熱戦でした。