前回の振り返り:ホリエモンのフジテレビ改革への野望
2025年1月、堀江貴文さんがフジ・メディア・ホールディングス(FMH)の株を取得し、フジテレビの経営への関与を示唆しました。YouTube「ホリエモンチャンネル」で、田端信太郎さんに問われ、「大株主から社長やってくれと言われたら、なるでしょ。なりたいよ」と語り、注目を集めました。この発言は、2005年のライブドアによるニッポン放送買収騒動を思い出させます。当時、堀江さんはフジサンケイグループの支配を目指しましたが、抵抗に遭い失敗に終わりました。
一方、フジテレビは深刻なガバナンス危機に直面していました。2024年12月、元タレント中居正広さんのセクハラ・暴行疑惑が週刊誌で報じられ、フジが問題を隠蔽した疑惑が大炎上。2025年1月17日、港浩一社長の記者会見はメディア制限や曖昧な回答で批判を浴び、スポンサー75社以上がCMを引き揚げました。FMHの株価は3週間で13%下落し、1月27日、港社長と金光修会長が引責辞任。こうした混乱の中、堀江さんの「フジテレビ社長就任」発言は、改革の旗手か新たな騒動かと議論を呼びました。
前回の記事(ホリエモンはフジテレビ社長になれるのか)では、堀江さんの社長就任は「可能性はゼロではないがハードルが高い」と分析しました。FMHの株主総会での支持、取締役会の承認、現経営陣の抵抗が壁です。3か月後の今、村上ファンド、北尾さん、ダルトンという新たなプレイヤーが加わり、状況はさらに複雑になっています。
村上ファンドの参入:ホリエモンの夢を左右する筆頭株主
野村絢氏の計算
2025年4月、村上世彰さんの長女・野村絢氏が率いるファンド(Reno)がFMHの11.81%を保有し、筆頭株主に躍り出ました(日本経済新聞)。村上ファンドの再登場は市場に衝撃を与えました。野村さんは経営参画を明言していませんので、株価を吊り上げて高値で売却する戦略が予想されます。Xでは「村上はまた儲けて去るだけ」との声が飛び交っています。
この動きは、堀江さんのフジテレビ社長就任にどう影響するのでしょうか? 堀江さんは村上ファンドと敵対する様子はなく、野村絢氏は売り抜けるだろうと見ているようです。
村上ファンドが株を売却する場合、買い手は堀江さんやダルトン側か、FMH現体制のどちらか。野村さんの選択が、FMH株主総会の議決権争いでキャスティングボードを握ります。堀江さんの夢が一歩近づくか、遠のくか、注目です。
2005年の影
2005年のライブドア騒動では、村上世彰さんが堀江さんと一時共闘し、ニッポン放送株の買収を仕掛けました。しかし、今回は野村絢さんのスタンスが不透明です。父親と同じ戦略を取って、短期利益を優先するなら、堀江さんを直接支援するより中立を保つ可能性が高いでしょう。歴史は繰り返すのでしょうか? 村上ファンドの動向から目が離せません。
ホリエモンの布石:フジテレビ取締役リストで株主総会に挑む
リストの裏側
堀江さんは2025年4月のYouTube(動画リンク)で、フジテレビの「取締役18人のリスト」を準備中と明かしました。具体的な名前は非公開ですが、ネット業界の人物や堀江さんの盟友が含まれるかもしれません。このリストは、6月のFMH株主総会での株主提案に向けた準備です。FMHは子会社のフジテレビの取締役選任にも影響を与えるため、堀江さんが自ら取締役を目指すのか、改革派の候補を推すのか、注目が集まっています。
この動きは、フジテレビ社長就任への間接的な一歩かもしれません。直接社長になるのは難しくても、フジテレビの取締役会に影響力を持つことで、改革を進められます。Xでは「ホリエモンが社外取締役ならフジが変わる」と期待する声がある一方、「具体策が見えない」との意見も聞かれます。
ホリエモンの狙い
堀江さんのビジョンは、フジテレビをネット時代に適応させることです。YouTubeやSNSを活用したコンテンツ配信、データ駆動の番組制作など、メディアとテクノロジーの融合を掲げています。ガバナンスの透明化も強調し、「旧態依然とした体制をぶっ壊したい」と過去に発言。フジテレビ社長就任が遠くても、FMH株主総会での取締役選任で一歩を踏み出せるでしょうか。堀江さんの戦略に期待が高まります。
北尾吉孝氏の浮上:ダルトンが推すFMH社長候補
北尾さんとは
ダルトン・インベストメンツが、北尾吉孝さんをFMH社長に推しているとの情報が浮上しました。北尾さんはSBIホールディングスCEOとして、金融とITの融合で実績を上げた経営者です。2005年のライブドア騒動では、堀江さんの買収に対抗する「ホワイトナイト」としてフジ側を支援した因縁があります。
堀江さんは以前から北尾さんに言及し、YouTubeで名前を挙げていました。水面下での接触は不明ですが、北尾さんがFMH社長になれば、堀江さんのフジテレビ社長就任のライバルになるのか、改革の補完役になるのか、興味深いところです。北尾さんがFMHを率い、フジテレビで堀江さんのビジョンが花開くシナリオも、夢物語とは言い切れません。
ダルトンの戦略
ダルトンはFMHのガバナンス改革を強く求めています。2025年1月、日枝久顧問の退任を要求し、「40年間の独裁」を批判(日本経済新聞)。取締役会の独立性強化や透明性向上を訴え、2月には具体的な議案を株主総会に提出する方針を示しました。北尾さんの社長候補推薦は、旧体制の一掃とメディア業界の革新を狙った一手です。堀江さんのネットメディア化のビジョンと重なる部分もあり、両者が手を組めば、フジテレビに新たな風が吹くかもしれません。
FMH現体制の防衛:日枝氏の遺産とホリエモンの壁
旧体制の抵抗
FMHは現在、金光修会長と清水賢治社長(仮定)の体制で運営されていますが、日枝久さんの影響は根強いです。ダルトンが批判する「旧体制」は、スポンサー離れ(75社以上)、視聴率低迷、株価下落(2025年1月時点で13%)の原因とされています。中居正広さんの騒動以降、ガバナンスの不透明さが露呈し、改革の遅れが問題視されています。
堀江さんにとって、FMH現体制はフジテレビ社長就任の最大の壁です。子会社の社長選任にはFMH取締役会の承認が必要で、旧体制の抵抗が予想されます。村上ファンドが現体制に株を売却すれば、堀江さんの影響力拡大はさらに難しくなるでしょう。
FMHの新人事
FMHは反撃として、取締役を17人から11人に削減し、女性登用を進める方針を発表しました。しかし、抜本的なガバナンス改革には程遠いとの声が強いです。Xでは「形だけの変更」「日枝さんの影が消えない」との意見が目立ちます。堀江さんがこの隙を突き、FMH株主総会で支持を集められるでしょうか。フジテレビ改革への道は険しいですが、可能性はゼロではありません。
FMH株主総会が決める:ホリエモンのフジテレビ社長就任の可能性
村上ファンドの選択
2025年6月のFMH定時株主総会は、フジテレビの未来を決める舞台です。村上ファンドの11.81%は、議決権争いでキャスティングボードを握ります。野村絢さんが高値売却を狙うなら、総会前に最高値で売り抜ける動きが予想されます。売却先は、堀江さん・ダルトン側かFMH現体制か。Xでは「村上が総会を動かす」との予想が飛び交っています。
堀江さんのフジテレビ社長就任には、村上ファンドの支持が欠かせません。しかし、ファンドが短期利益を優先し、中立を保てば、堀江さんの夢は遠のくかもしれません。株価は2025年1月から上昇傾向(1月28日終値2035円、スポニチ)ですが、総会前の思惑でさらに変動する可能性があります。
ホリエモンの未来
もし堀江さんがフジテレビ社長に就任すれば、ネット時代への大胆なシフトが期待されます。YouTubeやSNSを活用したコンテンツ戦略、データ駆動の番組制作、ガバナンスの透明化は、スポンサーや視聴者の信頼回復につながるでしょうか。一方、FMH現体制が続投すれば、改革は停滞し、フジテレビの衰退が加速する恐れもあります。
直接の社長就任が難しくても、堀江さんはFMH株主総会でのフジテレビ取締役選任で影響力を確保できるかもしれません。北尾さんがFMH社長になれば、堀江さんのビジョンとどう折り合うのか。両者が協力すれば、フジテレビに革新的な化学反応が生まれるかもしれません。株主総会の結果に注目です。
まとめ:ホリエモンの野望とフジテレビの運命
堀江貴文さん、北尾吉孝さん、ダルトン・インベストメンツ、村上ファンド、FMH現体制。2025年6月のFMH定時株主総会は、フジテレビ社長の選任とグループの未来を決める分岐点です。堀江さんはフジテレビの取締役リストを武器に、社長就任か、少なくとも改革の足がかりを狙います。村上ファンドの高値売却戦略が議決権を左右し、北尾さんやダルトンの動きがどう影響するか、目が離せません。
果たして、ホリエモンはフジテレビ社長になれるのでしょうか? それとも、20年前の夢はまた届かず終わるのでしょうか? 北尾さんと堀江さんが手を組めば、フジテレビにどんな未来が待っているのか、想像するだけでワクワクします。あなたはどう予想しますか? コメントで意見を聞かせてください。FMH株主総会の最新情報もお楽しみに!