ふきんとうだより

フォーク、藤井聡太、宮沢賢治、佐々木朗希、石川優子についてつらつら語ります

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藤井聡太叡王が叡王戦第一局に勝利 菅井八段の三間飛車も及ばず

叡王戦第一局は藤井叡王が菅井八段に勝利

挑戦者の菅井竜也八段は序盤で飛車を左に動かして戦う得意の戦法「振り飛車」で挑みました。「振り飛車」は最近トッププロの間では指されることが少なくなりましたが、菅井は生粋の「振り飛車党」です。大山康晴升田幸三などの時代にはタイトル戦と言えば、「振り飛車居飛車」だったものですが。
ここまで藤井聡太叡王菅井竜也八段の対戦成績は藤井聡太叡王の5勝3敗。タイトル戦では初めての顔合わせです。菅井八段は3筋に飛車を振る「三間飛車」を採用。序盤から前例を離れ、持久戦となりました。序盤の駒組みで藤井聡太叡王が端歩を突いたのに対して、菅井八段は応対しなかったため、端を突き越されました。それに対して穴熊にしなかった構想が尾を引いた感じです。
終盤にリードを奪われた菅井八段は粘りを見せましたが、最後は押し切られました。
終局後、戦型について「ちょっと普通の形よりは損はしていて、そんなに成功はしていないが、将棋としては仕方ないのかな」とリスク覚悟の選択だったと明かしました。
一局を振り返り「中盤の重要な局面で自分のほうが正確性がなかった」と反省していました。

藤井聡太叡王がリードを守り切った

一方、藤井聡太叡王名人戦も進行中で、過密スケジュールですが、「むしろ日程が詰まっている方がいい」と元気一杯です。
本局は、序盤の駒組みで、若干リードしました。中盤、終盤も冷静な指し手が冴え、菅井竜也八段の攻めを切らせました。一分将棋となっても正確な差し回しを続け、見事な勝利でした。

藤井聡太叡王は「序中盤は苦心したところが多かったですが、終盤は攻めを受け止める形になって、そのあたりで少しずつ指しやすくなったかなと思います。 タイトル戦以外でも対抗型の将棋もいろいろ指しているので、これまでと違ったところは無かったですが、シリーズは今後も続いていくので本局の内容を踏まえて戦っていけたらと思います。時間配分を含めて、より良くできるように頑張りたいと思います」と語りました。

第二局の展望

第2局は、4月23日(日)名古屋市「名古屋東急ホテル」で行われます。先手番となる菅井竜也八段がどんな戦法を採るかが注目されます。中飛車にする可能性が高いですが、対する藤井聡太叡王の対応にも注目しましょう。

ひふみんこと加藤一二三九段はこう述べています。

菅井八段は先手番となる第2局が鍵でしょう。同じ先手番だった昨年8月のA級順位戦は、ゴキゲン中飛車で快勝しています。これは心強いデータ。その時のイメージも含めて上手に立ち回って1勝1敗にすれば、叡王戦は面白くなると思いますよ。

【ひふみんEYE】「手堅い」藤井聡太叡王はお見事 菅井竜也八段は先手番となる第2局が鍵 - 社会 : 日刊スポーツ より